JAFSアジア市民大学~一味違うアジアを一緒に探求しませんか!

JAFSアジア市民大学 2023年9月開講《第5期》
一味違うアジアを一緒に探求しませんか!受講者募集中!
JAFSアジア市民大学の特長
★ アジアを熟知した第一線の教授陣による一流の講義!
★ 生の体験・人生談満載の魅力溢れる講義内容!
★ 座学だけでなく、受講生との相互交流の時間もたっぷり!
開催概要
※原則として毎月第2土曜日 14:00~16:30
会場:肥後橋官報ビル8階会議室(大阪メトロ四つ橋線肥後橋駅より徒歩3分)
開講日 | 焦点国 | テーマ | 講師 (敬称略) |
所属 |
9月 9日 |
ベトナム・シンガポール ※ |
シンガポールとベトナムから見たアジアの未来への想像から創造へ! |
桂 良太郎 | 日越大学・ハノイ国家大学 客員教授 |
10月14日 | アジア全般 |
地政学から見る日本とアジア:アジア主義を考える |
實 一穂 |
元国際医療福祉大学 国際関係論 講師 |
11月 11日 |
中国 |
「わが道」をゆく習近平体制の中国 |
加藤 千洋 |
元朝日新聞アジア・中国総局長 |
12月 9日 |
イラン |
メディアに振り回されないイラン情勢 |
ダリア・アナビアン |
ペルシャ文化伝道士・料理家 |
1月13日 | 韓国 ※ | 日本と比べて見ればよくわかる韓国 | 生駒 智一 |
立命館大学コリア研究センター 客員研究員 |
2月10日 | モンゴル |
モンゴル遊牧民の伝統と革新 |
小長谷 有紀 |
国立民族学博物館 名誉教授 |
3月 9日 |
中国・ベトナム |
中越国境地域沿岸部の市場と民族 |
芹澤 知広 |
天理大学国際学部 教授 |
4月13日 |
アジア全般 | アジアの少子高齢化と移住労働者 | 安里 和晃 |
京都大学大学院文学研究科 准教授 |
5月 11日 |
東南アジア・タイ | 岐路に立つ東南アジア政治-民主主義の行方 | 外山 文子 |
筑波大学人文社会系 准教授 |
6月 1日 |
マレーシア・シンガポール | 「からゆきさん」ゆかりの地、シンガポールとペナン(マレーシア)を訪ねる | 藤巻 正己 |
立命館大学文学部 名誉教授 |
7月 6日 |
ウクライナ |
ウクライナ支援を続けて見えてきたもの |
小野 元裕 |
日本ウクライナ文化交流協会 会長 |
8月24日 |
アジア全般 ※ | アジアの動向と展望:アジア市民大学の総括 | 實 清隆 |
奈良大学 名誉教授・アジア市民大学 学長 |
※印の回は、終了後、希望者対象に、先生を囲んでの懇親会(有料)を予定しています。
*諸事情によりプログラムの一部が変更される場合がありますので予めご了承ください。
【受講について】アジアに興味のある方、当会活動に興味のある方は、どなたでも受講できます。受講希望者のご要望に応じて、全期間通じて受講、または興味のある回のみの受講も可能です。
【受講料】入学金無料。受講料のみお支払いいただきます。
全回受講 ・一般 24,000円 ・学生(大学・大学院)10,000円 ・JAFS会員 20,000円
※一括払いのほか、半期(前半9~2月分、後半下期3~8月分)支払いができます。
単回受講 ・一般 2,400円/回 ・学生(大学・大学院)1,000円/回 ・JAFS会員 2,000円/回
【修了証書】以下の①②の両方に該当する方には「第5期JAFSアジア市民大学修了証書」を授与いたします。
①10回以上受講された方
②8月終了後、翌月(2024年9月)末までに当会所定の事後レポートを提出された方
【定 員】25名(定員になり次第締め切らせていただきます。)
≪主催・お申込み・お問合せ先≫
講座単位の単回受講の場合は、毎回、開催の2週間前までにお申込みください。
公益社団法人アジア協会アジア友の会 JAFSアジア市民大学事務局(担当:柿島)
〒550-0002 大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル5階
TEL: 06-6444-0587 FAX: 06-6444-0581 柿島携帯: 090-1021-6834
E-mail: kakishima@jafs.or.jp
≪後援(申請中)≫ 大阪府、大阪市教育委員会
第1回 ベトナム・シンガポール「ベトナムとシンガポールから見たアジアの未来への想像から創造へ!」
◆講師 桂 良太郎 氏(日越大学・ハノイ国家大学 客員教授)
◆専門分野 アジアの社会福祉政策、平和学、SDGs論
◆プロフィール
1950年大阪生まれ。京都外国語大学大学院外国語学修士、関西大学大学院社会学修士、元立命館大学国際平和ミュージアム副館長、放送大学「アジアの社会福祉と国際協力」主任客員教授。NPO法人「アジア高齢者・障害者介護福祉協会(ASCA)」理事長、日本ベトナムパートナーシップ理事、等
◆内容アジアの未来を展望する上で、なぜこの両国をしっかり観ないといけないかについてわかりやすく、解説いたします。ASEANの特異性は「多様性」「多層性」「多重性」の三つですが、両極端のこれら2国の歴史や風土や暮らしをただ単に比較するだけでなく、ASEAN全体の未来への想像から創造することによって、「地球村は再生できないのか?」という大テーマに挑戦したいと思っています。まずはこの両国の地域研究からはじめましょうか、そして他のアジア諸国の未来をみなさんとこれから模索していければ幸せです。

第2回 アジア全般「地政学から見る日本とアジア:アジア主義を考える」
◆講師 實 一穂 氏(元国際医療福祉大学 国際関係論 講師)
◆専門分野 地理学思想、地政学
◆プロフィール
2009年九州大学比較社会文化学府博士課程単位取得退学。国際医療福祉大学国際関係論講師。福岡大学プロジェクト支援事業・福岡都市研究所臨時職員等まちづくり等に関わる。
◆内容昨今の変動する国際社会、特にアジア情勢を考える上で地政学的な視点が注目されている。そこで「アジア」という地域概念の形成と世界史的展開について解説する。次に西洋と東洋、陸と海という視点を交えつつ地政学とどう結びついてきたかについて分析する。最後にそれらを踏まえて日本を取り巻く地政的状況について検討する。過去の私の授業を受講された方は絡む話が出てきますのでこれまでの配布資料をお持ち下さい。

第3回 中国「『わが道』をゆく習近平体制の中国」
◆講師 加藤 千洋 氏(元朝日新聞 アジア・中国総局長)
◆専門分野 中国・アジア全般
◆プロフィール
1947年東京生まれ。東京外国語大学卒。
1972年~2010年、朝日新聞社で大阪社会部記者、北京特派員、アジア総局長(バンコク)、中国総局長(北京)、外報部長、論説委員、編集委員等。
2010年~2008年、同志社大学大学院教授。2008年から平安女学院大学客員教授(現職)。1999年度ボーン上田記念国際記者賞を受賞。著書に『胡同の記憶 北京夢華録』(岩波現代文庫)『北京&東京 報道をコラムで』(朝日新聞社)等
◆内容中国政権が内外両面で「習近平色」を一層強めている。イエスマンで固めた党中央、つまりは習自身への忠誠を誓わせ、「党政軍民学」「東西南北中」(「中」は北京)の全面支配を目指す。米国を筆頭とする西側諸国は退潮期に入ったと断じ、近代化は西側モデルが唯一ではないと、「中国式現代化摸式」に自信を深める。毛沢東政治に先祖返りとも評された習近平だが、その歩もうとする「わが道」とは。

第4回 イラン「メディアに振り回されないイラン情勢」
◆講師 ダリア・アナビアン 氏(ペルシャ文化伝道士・料理家)
◆プロフィール
イラン人の母とイスラエル人の父の下、テヘランに生まれ、 1972年に古美術商の両親と来日。神戸の国際学校カナディアン・アカデミーを卒業。NHKテレビ番組「シルクロードロマンの旅」のレポーター、ABCラジオ「旅のハーモニー」のレポーターなどを務める。現在、美術展覧会、料理教室、講演会など多方面でペルシャ文化を流暢な関西弁で紹介する。2013年「千夜一夜のおもてなし~ダリアのペルシャ料理①」(発行:アートダイジェスト)を出版。
◆内容イラン現政権が市民を支配し、女性は自転車に乗れない、サッカー観戦もできない法律を押し付けながら、現政権及び富裕層はビキニスタイルでシャンパンを飲み高級車を乗り回している。そのような画像や動画がソーシャルメディアで世界中に拡散されているのにマスメディアは沈黙。それどころか、過去のイランの歴史まで歪曲されてきたことがSNSで暴露。マスメディアに振り回されない現状と歴史の真実をイラン人の側から関西弁で語る。

第5回 韓国「日本と比べて見ればよくわかる韓国」
◆講師 生駒 智一 氏(立命館大学コリア研究センター 客員研究員)
◆専門分野 比較政治学、韓国政治、複雑系
◆プロフィール
1978年大阪府生まれ。北里大学理学部、立命館大学法学部卒。博士(国際関係学 立命館大学)。立命館大学国際関係学部授業担当講師、グローバルネットワーク21事務局次長。
単著『韓国の連合政治―「接着剤モデル」からみる金鍾泌の生存戦略』(文理閣、2021年)の他、現在宮塚コリア研究所の機関紙『祝杯』にてレギュラー執筆者を務めている。
◆内容日本と韓国は「兄弟国」とも言われている。実際両国は同じ漢字文化圏に属し、多くの点では共通性を持っている。しかし、その一方で「近くて遠い国」とも言われている。これは物理的には近いのに、精神的には遠いということを表している。
日本と韓国は多くの文化的共通性を持ちながら、精神的に通じ合えないのはどうしてなのだろうか。「比較」の専門家が、両国を多角的に比較しながら、その要因を紐解く。

第6回 モンゴル「モンゴル遊牧民の伝統と革新」
◆講師 小長谷 有紀 氏(国立民族学博物館 名誉教授)
◆プロフィール
1957年大阪府生まれ。1979年、京都大学文学部在学中にモンゴル人民共和国(当時)に女性として初めて留学した。1987年、国立民族学博物館の助手に着任以来、モンゴル遊牧文化について技術から儀礼まで幅広く研究している。1998年「大モンゴル展」、2011年「ウメサオタダオ展」などを企画した。『モンゴルの春』、『モンゴル草原の生活世界』、『人類学者は草原に育つ』、『モンゴルの二十世紀』など、著者、編書、論文多数。
◆内容日本の4倍の国土をもつモンゴルの総人口はおよそ330万人で、その20%が遊牧民である。もはやマイノリティと化した遊牧民の暮らしぶりについて、おもに家畜とどのようにかかわっているかという生業技術の面から紹介する。出産期の子育て、去勢、搾乳、と殺などから伝統的な暮らしぶりがうかがえる。と同時に、放牧にバイクや車を利用し、保存に冷蔵庫を利用し、携帯電話でSNSを利用して情報交換に余念のない現代性もまた看守することができる。

第7回 中国・ベトナム「中越国境地域沿岸部の市場と民族」
◆講師 芹澤 知広 氏(天理大学国際学部地域文化学科 教授)
◆専門分野 文化人類学、華僑華人研究
◆プロフィール
1966年奈良県生まれ。大阪大学人間科学部人間科学科卒業。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。1997年奈良大学社会学部に専任講師として着任。以後、奈良大学社会学部助教授、准教授、教授を経て、2019年から天理大学国際学部教授。現在天理大学国際学部日本研究コース(留学生対象)主任。
◆内容中国とベトナムは地続きであるため、国境を接しています。その中越国境地域の沿岸部は、中国とベトナムなどの東南アジア諸国が帰属を争う島々の多数点在する南シナ海に接しています。この地域の民族の動態を、広東人の移動と市場の支配という歴史的な背景を踏まえて、とくに「ヌン族の華人」という民族集団に焦点をあてて紹介します。ヌン族の華人の国境をこえる移動は、20世紀には中国やベトナムをこえても行われました。

第8回 アジア全般「アジアの少子高齢化と移住労働者」
◆講師 安里 和晃 氏(京都大学大学院文学研究科文化越境専攻 准教授)
◆専門分野 移民研究、高齢者ケア
◆プロフィール
アジア社会に関心を持つ。フィリピンの農村研究から転向し、アジアにおける福祉政策と人の国際移動の研究に従事。2011年より、京都大学の学生とともに、移民の子に対する学習支援やコロナ禍においては経済的な困難を抱える主に外国人住民に対し食料配布を実施。2014年、ベニグノ・アキノ3世よりフィリピン大統領賞受賞。
◆内容アジア諸国の経済はその成長ぶりに奇跡と呼ばれてきたが、少子高齢化の速度もまた急激である。域内では変化する人口構成に対応すべく、多くの人々が国境を越えて家事、介護、育児に従事している。本講義では福祉を支えケアする外国人のケア労働者に着目し、どういった制度の下でどのようなケアが行われているのかを明らかにし、家族主義と呼ばれるアジア諸国が大きな転換を迎えている点に焦点をあてる。

第9回 東南アジア・タイ「岐路に立つ東南アジア政治-民主主義の行方」
◆講師 外山 文子 氏(筑波大学人文社会系 准教授)
◆専門分野 タイ政治、東南アジア研究、比較政治学
◆プロフィール
早稲田大学政治経済学部政治学科卒、公務員を経て、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了(2013年)。研究テーマは、憲法改正と民主化、政治の司法化、汚職取締と民主化、立憲君主制等
◆内容現在、東南アジアには11か国が存在する。経済的には発展著しい地域であるが、反対に政治については民主主義の定着が遅れている。通常、比較政治学の理論では、経済が発展し、教育水準が上昇すると政治の民主化が進むとされる。しかし東南アジア各国の状況は、このような比較政治学の理論の仮説とは異なる経緯を辿っている。それは何故なのか。本講義では、日本との関わりが深いタイ王国を中心に、東南アジア諸国の民主主義の状況について、各国内の政治と、アジア地域の国際関係を交えて解説を行う。

第10回 マレーシア・シンガポール「『からゆきさん』ゆかりの地、シンガポールとペナン(マレーシア)を訪ねる」
◆講師 藤巻 正己 氏(立命館大学文学部 名誉教授)
◆専門分野 マレーシアおよび台湾のエリアスタディ・観光研究・周辺的社会集団(貧困層・先住民族・外国人労働者)に関する社会地理学的研究
◆プロフィール
1951年生まれ。立命館大学文学部教授・特任教授および文学部長・学長特別補佐などを歴任、観光学術学会会長(2020年7月~2023年7月)。主な共編著書『朝倉世界地理講座3 東南アジア』(朝倉書店)、『グローバル化とアジアの観光』(ナカニシヤ出版)、『貧困の超克とツーリズム』(明石書店)ほか。
◆内容シンガポールとジョージタウン(マレーシア・ペナン)という<カラフルな>国際的観光地が、南洋進出を企図していた「帝国日本」時代の明治・大正期に、長崎島原・熊本天草などから身売りされてきた「からゆきさん」ゆかりの地であったことは意外に知られていない。本講義では、熱帯の観光スポットに刻み込まれた<ダークネス>の痕跡を読み取り、異国の地で艱難辛苦の暮らしを余儀なくされた女性たちに思いを馳せる機会としたい。

第11回 ウクライナ「ウクライナ支援を続けて見えてきたもの」
◆日時 2024年7月6日(土) 14:00~16:30
◆講師 小野 元裕 氏(日本ウクライナ文化交流協会 会長)
◆専門分野 ロシア・ウクライナの歴史・文化
◆プロフィール
1970年大阪生まれ。天理大学外国語学部ロシア学科卒。新風書房に13年間勤務後、2005年退職。日本ウクライナ文化交流協会立ち上げのため、ウクライナのキエフへ赴任。2006年帰国しドニエプル出版設立。日本文化紹介のイベントをウクライナで催し、日本でもウクライナ文化紹介のイベントを手がけた。
2007年国立ウクライナ作家協会より招待を受け国際作家フォーラムに参加し日本人で初めて勲章を受章。2008年から大手前大学非常勤講師。2012年(株)東大阪新聞社代表取締役社長就任。著書に『ウクライナ丸かじり』『ウクライナ侵攻に至るまで』(いずれもドニエプル出版)。
◆内容
2022年2月24日、ロシアがウクライナの首都キーウに侵攻し、多くの子どもと女性が世界に避難した。日本にも約2,400人が避難。日本ウクライナ文化交流協会はウクライナ避難民の受け入れおよび心理的支援をいち早く行う。化粧品の無料配布、FMちゃおを使ってのウクライナ語放送、『ウクライナ避難民とコミュニケションをとるためのウクライナ語会話集』の出版、逃げ遅れた地域の人びとへの生活支援、使い捨てカイロ送付、そして西ウクライナ避難所建設・運営などできることは何でも行う。ウクライナ人道支援を続けるなかで見えてきたものがある。

第12回 アジア全般「アジアの動向と展望:アジア市民大学の総括」
◆講師 實 清隆 氏(奈良大学名誉教授・アジア市民大学学長)
◆専門分野 地理学、世界地理学、都市計画・政策学
◆プロフィール
東京大学博士課程地理学専門課程を修了、博士(学術)。北海道大学・富山大学・奈良大学・帝塚山大学を歴任。著書『大学テキスト人文地理学』『都市計画へのアプローチ』他多数。
◆内容第二次世界大戦後、多くのアジアの国は、欧米の植民地体制を脱し、米ソの冷戦、ソ連の崩壊の荒波の中、それぞれ、中間層の増大・貧困層の大幅な減少など目覚ましい発展を遂げてきた。しかし、依然として、各国とも、地域・個人所得の格差の拡大、自然環境の破壊、人種・民族問題など多くの課題を抱えている。さらに、世界のブロック経済間の深刻な相克・ヘゲモニズムの動きも看過できない。ここ5期間の当大学講座の成果を踏まえ、アジア動向の総括と展望を論じる。

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