大地震被災から1年目を迎えたネパール

  はじめに熊本地震による被災者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 昨年4月25日の被災より1年を迎えたネパールでは、現在も多くの人々が仮設での生活を送っています。政府よりの支援方向はわずかに前進しつつも国民の期待に応える形になっておらず、一年たってようやく動きだすであろうという状態です。
 地震1年目はネパールの暦上では4月24日です。学校や村単位で地震の追悼式が地震が起きた時刻に合わせて行われ、私たちも生徒たちと共にネパールの被災者とそして日本の被災者の方々への祈りの時間を持ちました。
 この1年目が多くの人たちにとっていい意味での区切りとなり、真の復興につながる一歩の日となることを願うと共に、そうしていくことを村の人たちと誓う機会となりました。
 その中、本会は現在家屋の再建を実施しています。対象はシンドゥパルチョーク郡ボテシパ村の8地区ダダガウンです。5月末までに20軒の完成を目指して日々建築作業を行っています。
地震により倒壊した家の瓦礫はほとんどが石、岩、土です。その瓦礫をどかして家の建設スペースを区画に合わせて確保する作業は家屋建設対象世帯が行うことにしており、家族近所総出で作業に取り掛かっています。土と岩の瓦礫を崩す作業は土ぼこりまみれになるとても大変な作業です。でもその作業をしながら現地で資材管理を手伝ってくれているサンギータさんは、「みんなこの苦労の先に安心が待っているとわかっているので、大変な作業も苦にならないです。」と、作業に忙しい村人を代弁して話してくれます。
 今回の建設対象になったウッタルバハドゥルさんの次男のビネス君は生まれながらに知的な障害を背負って生まれました。日常会話程度は理解できますが話すことはできません。就学したこともあったとの事ですが常に進級することが出来ないため、学校に行かず昼間は村を気の向くままに散歩しています。一家は5人家族で、家は全壊はかろうじて免れたもののわずかに残った一部屋のスペースに全員が身を寄せながら生活しています。彼も今回の地震は大変恐ろしい思いをしたようで、しばらくは笑顔も消えていたほどでした。最近の彼の日課は建設中の家の出来ていく様子観察することです。ジーと作業を見つめている彼に「もうすぐ家が完成するね。新しい家に早く移りたい?」と聞くと、瞬間的に心底うれしいという笑顔にかわり、大きく「うん!」とうなずいてくれました。出来上がることを心待ちしてくれているその笑顔は、私たちにとって最高のプレゼントを受け取った気持ちにしてくれました。
乾季で毎日高温の日が続いている中の作業となっています。引き続き状況をお知らせしていきます。

ネパールにて
熱田典子

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